Lycheeコストマネジメントとは
プロジェクトの予算やコスト、収支を可視化することができるプラグインです。
Lycheeコストマネジメントを使うと作業時間あたりの単価を設定できます。
この単価と作業時間と掛け合わせることで工数に基づいた費用を算出します。
また、作業時間に付随しない経費も登録できるので、プロジェクト全体の収支を把握できます。
Lycheeコストマネジメントでは以下のように定義しています。
【Lychee EVMを併用していない場合】
項目 | 意味 |
---|---|
コスト(合計) | 完成時予想コスト・その他の合計を表示 |
完成時予想コスト | 予定工数が設定されているチケットの作業時間から算出 |
その他 | チケットに紐づかない作業時間や予定工数が設定されていないチケットの作業時間から算出 |
経費 | 経費タブに登録されている情報から算出 |
【Lychee EVMを併用している場合】
項目 | 意味 |
---|---|
コスト(合計) | 完成時予想コスト・その他の合計を表示 |
完成時予想コスト | 開始日・期日・予定工数が設定されているチケットの作業時間から算出 |
その他 | チケットに紐づかない作業時間や開始日・期日・予定工数が設定されていないチケットの作業時間から算出 |
経費 | 経費タブに登録されている情報から算出 |
プロジェクトの収支を可視化
プロジェクト>概要 にて、プロジェクトの予算や「コスト」、「その他」「経費」および利益を確認できます。
なお、対象プロジェクトに子孫プロジェクトがある場合は、子孫プロジェクトの分も合算されます。
右の実績は単価と作業時間と掛け合わせ
左の予定の計算方法
- 利益欄は、予算(プロジェクトの全期間分)から、プロジェクトが完了した時の推測コストの差をだしている
- ※利益に表示される数値はあくまでも、このペースでプロジェクト進めて、最終どれだけの粗利が出るのかの目安です。
※実績は、当日までの日付で入力された値の合計が表示されます。
予め決まっている経費を事前に入力している場合は、予測値にのみに反映され、当日になるまで実績には反映されません。
権限の設定
Lycheeコストマネジメントを操作・閲覧するためには権限が必要です。
管理>ロールと権限 から各ロールの権限設定を行ってください。
権限 | 説明 |
---|---|
経費の管理 | プロジェクトの経費タブで経費項目の追加/編集/削除を許可する |
収支情報の閲覧 | プロジェクトの収支情報と経費タブの閲覧を許可する |
プロジェクトの設定
プロジェクト単位でLycheeコストマネジメントの機能を使用する/しないが選択できます。
Lycheeコストマネジメントの機能を使用する場合は、各プロジェクト>設定>プロジェクトタブ で「Lycheeコストマネジメント」モジュールを ON にしてください。
予算の設定
予算は プロジェクト>設定>プロジェクトタブ で設定します。
単価設定
単価は、「コストグループ」と呼ばれるグループ単位で設定ができます。
コストグループとは、作業時間あたりの単価を設定するためのLycheeコストマネジメント独自のユーザーグループです。
ユーザーをコストグループに割り当てることで、ユーザーの作業時間に対する単価が設定できます。
コストグループにしか単価を設定できません。ユーザーは1つのコストグループにしか所属できません。
また、ユーザーのcsvインポート時に、コストグループも含めてインポート可能です。
コストグループは、管理>コストグループ で管理を行います。
経費の入力
作業時間に付随しない経費は、プロジェクト>経費タブ の「新しい経費項目」で登録します。
経費情報をCSVダウンロード
「CSVダウンロード」をクリックすると経費情報をダウンロードできます。
Lychee EVMとの連携
Lychee EVMを有効にしたプロジェクトでは、「コスト」および「その他経費」を利用し、EVM (Earned Value Management:出来高管理) を金額で表せます。
これにより、プロジェクトの収支が可視化されます。
Lychee EVMについて
当マニュアルの Lychee EVM>Lychee EVMとは をご参照ください。
Lychee EVMでの表示
Lycheeコストマネジメントが有効な場合は、Lychee EVMの指標を金額で表示できます。
- Lychee EVMのみ有効な場合
- Lychee EVMとLycheeコストマネジメントが有効な場合
基本となる指標の算出方法 | 指標日本語名説明 |
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B (Budget) | 予算プロジェクトの予算 |
BS (Budget Surplus) | 剰余金予算 − 「その他経費」 |
PV (Planned Value) | 計画上の出来高各チケットの期日を基準とした 「予定工数」 × 「ユーザーの単価」 |
AC (Actual Cost) | 実際にかかったコスト 『各チケットの「作業時間」 × 「ユーザーの単価」』の累計 |
EV (Earned Value) | 完成している実績値 『各チケットの進捗率と予定工数から算出した実績値 × 「ユーザーの単価」』の累計 |
BAC (Budget at Completion) | 完成時総出来高プロジェクト終了予定日のPV |
EAC (Estimated at Completion) | ACから予測する完成時コスト |
・ 楽観的予測 :EAC = AC + (BAC – EV)
・ 中間的予測 : EAC = AC + { (BAC – EV) / CPI }
・ 悲観的予測 : EAC = AC + { (BAC – EV) / (CPI * SPI) }
※ EVM画面の「EACの算出方法」の設定によるCPI (Cost Performance Index)コストから見た効率指数
CPI = EV / ACSPI (Schedule Performance Index)
スケジュールから見た効率指数
SPI = EV / PV※ ユーザーの単価:ユーザーが所属するコストグループの単価
※ コストグループの単価の設定方法は ❏ 単価設定 をご参照ください
Lychee EVMでのコスト表示と工数表示の切り替え
画面上部のフォームで、コスト表示と工数表示を切り替えることができます。
Lycheeプロジェクトレポートとの連携
Lycheeプロジェクトレポートを有効にすると、プロジェクトレポート画面で各プロジェクトの収支予測を表示できます。
Lycheeプロジェクトレポートについて
当マニュアルの Lycheeプロジェクトレポート>Lycheeプロジェクトレポートとは をご参照ください。
Lycheeプロジェクトレポートの設定
プロジェクトレポートで収支予測を表示するには、収支予測の指標が必要です。
指標設定画面で以下の指標を追加してください。
設定項目 | 設定内容 |
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名称 | 任意の名称 |
指標種別 | コスト指標 |
指標テンプレート | 収支予測 |
指標値判定 | 任意の判定基準を設定 |
指標値定義 | 任意の基準値を設定 |
※ 指標の登録に関しての詳細は Lycheeプロジェクトレポート ❏ 新しく指標を作る をご参照ください